こんにちは!せりです。
労働衛生コンサルタントは、合格率3割ともいわれる難関です。
私は令和5年度(第51回)労働衛生コンサルタント(保健衛生)試験に合格しました。
今回はいよいよ試験のヤマ!口述試験本番についてお伝えします。
ぜひ最後までお読みください。
試験当日(会場入りから入室まで)
東京会場は東京国際フォーラムです。試験時間はほとんど最後。
3時間くらい早くついてしまい、受付をしました。
「前の受験者がいない場合、時間を繰り上げてもよいか」というようなことを聞かれ、口述試験掲示板に書かれていたとおりだ!と意味もなく感動し、ちょっと安心しました。繰り上げに同意しましたが、結局私は繰り上げになりませんでした。
受付の後ろには受験者控室が用意されていて、机と椅子があり、飲食可でした。
受験者は皆スーツ姿で、静かに勉強していました。
しかし、3時間もそこにいるのは長い!
後になって考えたら、階下のカフェで時間をつぶし、1時間くらい前に受付をすればよかったです。
受験番号を呼ばれて立ち上がると、会場係の若い女性が感じよく案内してくれました。寒くないかと気遣ってくれて嬉しくなりました。
試験室の前の椅子に少し座ってまち、呼ばれて試験室に入ります。ドアが重いと掲示板に書いてあったので力を入れて押しました。たしかに重い。
試験本番
試験官は3人。
試験室は思っていたよりも広く、ドアのすぐわきに置かれたテーブルに荷物を置くように指示され、その後椅子をすすめられました。
型どおりの質問(受験番号、氏名の確認、受験動機、労働衛生の経歴)から開始。
問題(覚えている分だけ)
- 健康診断を事業者が行う理由
- 労働災害が起きた時の事業者の責任
- 化学物質の自律的な管理とは
- GHSの発がん区分1と2の違い、区分を決めるのはだれか
- リスクアセスメントのリスクの見積もりについて
- 許容濃度について。諸外国の同様の指標について
- 女性則と化学物質
- 労基則第35条にある別表1の2について
- 労働安全衛生マネジメントとは
- ストレスチェックで高ストレス者への対応
- 業務上疾病で最も多いもの、次に多いもの
試験後雑感
質問に対して答えた内容から次の問いが派生していくので、他の人と同じ内容になることはないと思われます。実際、受験者の体験談をみても、問われる分野も内容も本当に様々です。
試験の順番が最後の方になると(試験官の先生方がお疲れになるのか)、圧迫面接ぎみ、とか怖い、という話も聞いて覚悟していましたが、そんなことはなく、3人とも非常に紳士的でした。
質問の仕方も穏やかで、わからないことに対しては「○〇ですから覚えておいてください」と教えてくださり、実務家を育てようとしてる試験なのだと感じました。
試験内容は口述試験対策問題集、講習会資料通りのいわゆる定番質問があった一方で、それらにも「労働衛生のしおり」にも載っていない質問もあり(「実務家のための安全衛生のサイト」には記事として載っていました)、準備が不十分だったかと動揺しました。
すらすらと気持ちよく答えられる問いばかりではないので、後半は緊張と動揺から疲れがでてきて、「もうわかりません!!!」とやけになって叫びたくなりましたが、口述試験対策講習の「口述試験は論理性を見ているので、知らなくても最後まであきらめない」という言葉を思い出し、なんとか踏みとどまってできるだけ誠実に答えました。
口述試験は4段階評価で上2段階までが合格と言われています。
終わった瞬間は落ちたと思い、しばらくは落ち込んでいました。
サイトの合格者一覧表に自分の番号を見つけたときは本当に嬉しく、ほっとしました。
受験してよかったこと
- 事務職場以外の職場のリスクや対策を知ることができた
- 労働衛生の最新のトレンドを過去の経緯を踏まえて把握することができた
- 法令を体系的に勉強する良い機会になった
- 文章を丁寧に注意深く読む訓練になった
- 自分の知識をわかりやすく、はっきりと伝える良い練習になった
- 新しい知識を得ることが純粋に楽しかった
- チャレンジできたことが嬉しかった
受験してよかったことは上に書いた通りです。
それらを大きく分類すると、この受験によって得られたものは次の3つでした。
私にとって今回の労働衛生コンサルタント受験は、同じ仕事を続けているうちに失われつつあった緊張感を取り戻し、さらに仕事のスキルをブラッシュアップするという目的がありました。
ですから、1番目の「仕事のスキルアップに役立つ知識」は当初の予定通りですが、後の2つは想定していなかったものです。
2番目は、細かい法令の問題を解いたり、苦手な口述試験の対策をするうちに身についたもの。
3番目は、言葉通りです。変わらない日常に一石を投じた自分にワクワクしました。
(途中で何度も「うっ、覚えられない…。やっぱりやめておけばよかったかも…」と呟いていたのは内緒です)
まとめ
労働衛生コンサルタント合格体験記(全8回)いかがでしたでしょうか。
自分なりにいろいろと考え、準備をしてきた軌跡を書いてきました。
受験を検討している方も、受験を決めた方も、少しでもお役に立てたらうれしいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
またお会いしましょう。