職場巡視(事務職場):巡視の事前準備から巡視後の報告書作成までの流れを解説します

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※読みやすく書き直しました

せり
せり

こんにちは、せりです。

職場巡視が産業医の重要な職務であることは理解しているけれど、具体的にどうしたらよいのかよくわからない、イメージがわかない、と感じていませんか?

今回はわたしが行っている職場巡視の流れを、事前準備から巡視後の報告書作成まで、使用しているチェックリストや報告書の様式も出しながら詳しく解説します。

ぜひ最後までお読みください。

職場巡視は産業医が行うべきと法令で定められた職務の一つですが、職場巡視の方法は事業場の規模職種によってさまざまだと思います。

今回はほとんどビル一棟を占める事務職場の職場巡視について、巡視前の計画づくりから巡視後の報告書作成まで、わたしの職場で実際に行っているやり方をご紹介します。
使用しているチェックリストや報告書の様式だけ見たい、という方は目次から飛んでください。

小さな事務職場でそれほど準備はいらない、または報告書も担当者が書いている、などの場合にはこちらの記事をどうぞ

職場巡視の流れ(準備から報告書作成まで)

職場巡視の事前準備から巡視後までの流れ
  • 巡視前  
    :年度初め
    年間計画を立てる
    チェックリストを用意する
    同行者を決める

  • 巡視前
    :2~3週間前
    巡視する職場から事前情報をもらう

    ※チェックリストに記入してもらう

  • 巡視
    職場巡視をする
  • 巡視後
    報告書作成
  • 巡視後
    1か月以内
    巡視した職場から改善報告書をもらう

巡視前:年度初め

年間計画を立てる

わたしが産業医をしている事業場は広いので、全体を数カ月で1周する計画を立てています。
基本的に1か月に1回の巡視で、1つの部を回る感じです。
部はいくつかの課に分かれており、チェックリストや報告書は課ごとに作ります。
新しい部署ができた場合や、何かハプニングが起きたときには、臨時に職場巡視を追加します。

チェックリストを用意する

チェックリストは、雑誌「産業保健21」第39号P16-19(2005.1)に掲載されていたものを土台にして、その時々で変更を加えています。

はじめて巡視する職場なら、事務所衛生基準規則に則った環境になっているかを確認するために、もっと詳しいチェックリストを使うこともあるかもしれません。

職場巡視チェックリスト1ページ目

チェックリストは、Excelで作っています。巡視後、チェックリストから報告書を作るときにも、あとで集計を取るときにも、作業が楽だからです。

同行者を決める

職場巡視の同行者はその時々によって若干変わりますが、総勢6人くらい。写真を撮ってもらったり室温湿度照度を計ってもらったり、私が気づかないところを指摘してもらったりすることで、短時間で巡視を終わらせることができます。

  • 産業保健スタッフ
  • 健康管理部門の担当者
  • 巡視先の課の担当者
  • 巡視先の部の総務担当者
  • 人事課の担当者

多くの担当者と巡視をする利点は問題をその場で解決できることです。

巡視前:2~3週間前

巡視する職場から事前情報をもらう

巡視の2~3週間前までには、課の担当者にチェックリストをメールします。

担当者は色のついた項目(職場の人数定期健康診断受診の有無長時間勤務者への面接の有無職場体操の実施状況など)を入力し、巡視3日前までにメールで返送してもらいます。

コロナウィルスが流行していた時は、職場における新型コロナウイルス感染症の拡大を防止するためのチェックリスト(厚労省)も併せてチェックをしてもらっていました。
(※リンク先は現在公開されている令和5年3月版です)

チェックリスト一覧を作る

各課から返送してもらったチェックリストを、巡視用にA41枚にまとめます。ExcelVBAを使えば、チェックリストが何枚あってもクリック一つでできます。

画面では下が切れていますが、実際にはちゃんとあります。

職場巡視をする

持ち物

  • チェックリスト一覧 (巡視する課のチェックリストを一枚にまとめたもの)
  • 職場のフロア見取り図
  • 巡視する各課の座席表
  • 筆記用具
  • 温湿度計
  • 照度計
  • カメラ

職場によっては、スモークテスターなどで気流の流れを見るのもよいと思います。

巡視後

報告書作成

職場巡視報告書
写真は実際の職場とは無関係です。念のため

報告書には、職場巡視に対応していただいたお礼を必ず書きます。
改善指摘事項、助言指導事項、良かった点については、できるだけ写真をつけて具体的に指摘します。
すぐに改善できなかったり、課だけでの対応が難しかったりする場合は、連携するとよい部署をあげて今後に向けて計画を立てることをうながします。

注意していることは、一度にあまりたくさんのダメ出しをしないことです。

はたらいている皆さんに、職場環境を良くすることはそれほど難しくない、というポジティブな気持ちを持ってもらいたいですし、巡視は一回きりではなく、これからも何度もその職場を巡視するのです。

指摘事項が多くなりそうなときは、優先度の高いものだけを指摘して、残りを次回にまわすこともあります。
ただし、安全面で絶対に改善が必要なところでは指摘事項がいくつになっても先延ばししません

職場からの改善報告をもらう

職場巡視後1か月以内に改善報告を出してもらうようにしています。
皆さん、きっちりと改善して、ときどき写真まで付けて報告してくださいます。

これが返ってきて巡視は終わりです。

まとめ

今回はわたしが行っている事務職場職場巡視の手順を、巡視前の準備から巡視後の報告書作成まで、チェックリストや報告書の様式と併せてご紹介しました。

職場巡視の事前準備から巡視後までの流れ
  • 巡視前  
    :年度初め
    年間計画を立てる
    チェックリストを用意する
    同行者を決める

  • 巡視前
    :2~3週間前
    巡視する職場から事前情報をもらう

    ※チェックリストに記入してもらう

  • 巡視
    職場巡視をする
  • 巡視後
    報告書作成
  • 巡視後
    1か月以内
    巡視した職場から改善報告書をもらう

職場巡視は職場の規模や職種によって様々です。
例えば、職場が事務室一室だけという場合には、事前情報を提出させなくても巡視時に見せてもらうだけで十分だと思いますし、チェックリストと報告書を同じ用紙1枚に簡単にまとめてもよいと思います。

大切なのは、巡視を適切に行うこと、報告書をきちんと残すことです。

次は、職場巡視でわたしがまずチェックしているポイントについてお話しします。

せり
せり

最後までお読みいただきありがとうございました。

参考になれば嬉しいです。

またお会いしましょう。